質問:【地域分権条例と町】

地域分権条例と町内会についてお尋ねいたします。
izuminoaneさん、ご教授をお願い致します。
藤沢市に下記条例があります。
藤沢市地域分権及び地域経営の推進に関する条例http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kikaku/page100181.shtmlこの条例は、市と町内会などの住民組織が協働して街づくりをすすめるために、基本となる考え方やまちづくりの進め方を定めたものだとの説明があります。
その基本理念に、支所の権限を拡大し、予算を与え、市と住民組織が連携して地域づくりを進めると、あります。
住民組織には、町内会やNPOなど公共的団体が含まれるとしています。
藤沢市は、「住民組織は、行政の附属機関ではない。
」と説明していますが、「アンケートを実施したり、地域の課題を把握するとともに、解決策を地区住民に示す。
」などの役割を担っている、としています。
地方自治法は、市町村の事務分掌を支所もしくは出張所に限定しています。
さらに、地縁による団体を、公共団体その他の行政組織の一部とすることを意味するものと解釈してはならない。
と定めていますが、一方で、普通地方公共団体の長は、公共的団体等の活動を指揮監督することができる。
とも定めています。
アンケートや地域の課題を把握するなどのことは、市長の権限に属する行政事務であり、地方自治法の定めにに抵触するんではないでしょうか。
また、あえてこのような条例を創る真の狙いはなんでしょうか?
太平洋戦争当時の封建思想を根強く残したまま復活した町内会が再び、行政の下部組織化し、日常生活の場面で民主主義がなし崩し的に形骸化するのではないかと、懸念します。
考え過ぎでしょうか。
ご教授をよろしくお願い致します。

以下ベストアンサー

地方自治に関する理解が深い訳ではないので、飽くまで私見です。
他に識者がおられれば、より適切な回答が望まれます。
回答趣旨は変更しませんが、追記すると徒に長くなるので、補足を含めて書き直します。
問題化していることは「町内会」の①「旧来から存する地縁団体」の性格と②「住民区域の自治に関する目的別私的集団」の性格の共存にあり、私の回答は②を重視する地方自治論に立ったものであり(行政は現在この立場にありますが)、①との調整が完全に明確化されたとは言えない状況にあるのは確かです。
憲法94条(地方公共団体の機能と条例制定権)の規定により、条例制定権の限界は「法律の範囲」にあり、地方自治法補則260条の2第8項に「(権利団体としての認可を受けても)地縁団体は行政組織の一部とすることではない」=「地縁団体(質問中の町内会が該当)は行政組織の一部と解釈してはならない」規定が存する以上、仮に議会決議を以てしても町内会を「行政組織」とする条例は無効であり、「町内会」に「行政事務の履行を強制すること」は禁止されます。
この規定が過去の軍事目的利用の反省に由来するものに疑義を挟む余地はありませんが、近隣組織自体の本来有する「多元的な問題処理機能」が地方自治に貴重な機能であることに違いないので、この機能の重視が2004年地方自治法改正(地方自治区)にも顕れていると思われます。
添付されている広島高裁の判例は「①を非常勤特別公務員(行政の下部組織化)とする強制」が地方自治法に反するとするもので、先述の②機能を町内会が有する点を否定していません。
①については別途最高裁にて自治会の加入自由判例があったと記憶していますので、法律上は「町内会」加入は自由判断に基づくと判示されており、その性格を②に置くものと判断されています。
ただし、判例があっても、歴史的に存する習慣により「入るのが当然」という意識が残っていることを主たる要因として、実際の生活において②を希望しない住民が参加せざるを得ない状況が現存するのは確かです。
戦後の幾度にも亘る地方自治法改正により②の促進を期待しながら、既存の①の名称「町内会」をそのまま利用し、法律上の解釈のみを変遷させていった結果、憲法趣旨に適合する②への有益費公的負担(飽くまで自主的協力団体への必要費負担)を範囲としながら、自主的に協力する団体がアンケートを含む地域課題把握を行っても、本行為が「行政の監督下による履行指示を受けたもの」でなければ、これを以て直接「行政事務」の「町内会」履行とはみなされず、町内会の②機能への支援と捉えることが可能です。
根底的な目的が、自治体の「住民自治」重視に基づく重要参考要件たる住民意思の把握にあれば、これを自主的に希望する②の活動支援を目的とする(②の活動を円滑にする目的)条例を制定しても、地方自治法の立法趣旨に反するものではないと考えられます。
条例が無効となるのは②ではなく、希望もしていない①に対して「やれ」と義務付ける行政作用(これを制定する条例制定まで含む)です。
勿論②であるにも関わらず、この②の具体的活動の内容を行政が直接指揮すれば当然に無効です。
①ではなく②として「町内会」が自ら市町村長の認可を申し出て、法人格を獲得し、不動産所有等様々な権利を持てば、②への協力援助として公的負担も認められ、この場合は所定の権利・義務が正当に行われているか否かを行政が緩やかに監督することは他のNPO法人等同等レベルで行われるのが当然ということには疑義が無いと思われます。
この認可も無く、協力意思も無いのに過去から存するだけの①「町内会」に外形的な自発的行為にみせかけ事務を強制することは真には違法行為と思われます。
しかし、この外形的に繕う運用の不安定性が、本来は②の権利を有する地方自治体制の効果を否定する相当理由が見当たらないような気がします。
「町内会」が「市政だより」の配布や行政連絡等、外形上自主的に協力する行為のみに特化して考えると地方自治法260条違反の問題視がクローズアップされますが、②の重要性を排除する消極的不利益の方が地方自治全体にとってマイナスに思われます。
私感の域を超えませんが、知恵袋に寄せられている町内会問題は町内会の私的自治(部分社会法理の肯定)に関する問題であり、「私権を不相当に制限しない限り、町内会内部のことは内部で決定されるのが是であり、これに参加すること自体は法は強制していない(②の自主性は①への参加を法は強制しない)」問題がほとんどに見受けられますが・・・(全部は見てません)。
経歴上、地方自治に関する事項に直接関わる経験が無かったので、私の浅薄な知識からは以上であり、やはり他の識者のご意見も尊重されるべきかと思われます。
旧自治省勤務時代の同僚が理屈をこねるのに相当苦労していたのは事実ですが・・・。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12835994422012-03-17 14:57:08

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