福島から新たに
2004年4月に設立して以来22年目といういわき市のNPO法人ザ・ピープル。住民主体のまちづくりを目指して活動を続ける団体で、主に古着をリサイクルする運動を行っているが、震災後は持ち前のネットワークと経験が、迅速な復興支援活動に大きく生かされた。 「支援物資が即供給できたのは、日ごろから交流があったボランティアや一般市民のおかげです」と話すのは事務局長の甘南備(かんなび)かほるさん。何と震災二日目には活動に入ったのだ。 カーペット提供の情報を得ると倉庫に搬入の指示をした。16日からは具体的活動を開始、津波被災者に古着の防寒着と靴を届けるなど、その後もとどまる事なく支援者との連携、物資提供をスタッフやボランティアと共に奔走した。 4月に入ってからは避難所のコミュニティー立ち上げや、市社会福祉協議会の小名浜地区災害ボランティセンターの傘下に入り、被災者からの要望をより細分化し適材適所の支援が行われるようになった。1年前の最多ボランティア受け入れ数は何と180名。現在は支援要望に伴いボランティアの数も減っている。 「被災者の要望が減少しているからといって、ボランティアを希望する人たちを決して断りません」「一人一人の好意を無駄にせず、支援の気持ちを快く受入れます。時に被災地を見ていただき記憶にとどめてもらうことも大切だから」と甘南備さん。 現在は支援と平行して塩害耕作地の特性などを調べ、オーガニックコットンの栽培を手掛けている。被災者の自立と雇用創出に向けたプロジェクトとして注目されている。被災者とボランティアの一人一人が関わることによって、みんなの大きな夢に近づいている。オーガニックコットンの特産地を目指す新しい産業の始まりは、これからも目が離せない。

